庭に出た鹿江と鹿子。
「良かったね。」
「良かった。」
山茶花の木のたもと、短く頷き合いました。
夕陽を浴びた二人の長い影。
鹿子は、山茶花へと伸びる自らの影を踏みました。
「消えない。消えないね。」
「消えるわけないよ。絶対許さない。」
優しい鹿江が語気強く答えました。
居間に戻ると、不満顔の五郎の横で、
鹿男が浴びるように酒を飲んでいました。
仲の良かった鹿男と五郎に深い溝ができたのは、
この事がきっかけでした。
続きはまた明日。
(*・ω・)b
まさこさん
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