裏切りの影踏み30
- 2020/01/07
- 22:22
鹿子が社会人となり、万引きの記憶も遠くなった頃、
東京に住む六郎が若くして亡くなりました。
長患いの末でした。
葬式に一緒に参列するため、五郎が鹿男宅に寄りました。
「なぁ、鹿男兄さん。六郎と七郎は仲が良かっただろう?七郎を葬式に呼んでやらないか。」
「七郎?」
「あぁ、、もういいだろう。」
もう。
もう?
もうって何なんだ。
返済から20年以上が過ぎても、
『借金』という言葉を聞く度に、
たまらない気持ちになるというのに。
もう。
なんて残酷な言葉だろうか。
張り詰める空気。
鹿江と鹿子は、鹿男を凝視しました。
鹿子は思いました。
「もし、父さんが、そうだなって言ったら親子の縁を切ろう。」
鹿男が口を開きました。
「それは無理だ。経験した者にしか分からん。」
続きはまた明日。
(*・ω・)b
まさこさん
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「七郎?」
「あぁ、、もういいだろう。」
もう。
もう?
もうって何なんだ。
返済から20年以上が過ぎても、
『借金』という言葉を聞く度に、
たまらない気持ちになるというのに。
もう。
なんて残酷な言葉だろうか。
張り詰める空気。
鹿江と鹿子は、鹿男を凝視しました。
鹿子は思いました。
「もし、父さんが、そうだなって言ったら親子の縁を切ろう。」
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