「年賀状来てたよ。」
鹿子は、鹿美に年賀状の束を渡しました。
そして、台所へ行き、水屋の引き出しをそっと開けました。
気付かれないようにライターを手に取り、裏庭へと戻りました。
田んぼに下りて、七郎からのハガキをポケットから出し、
もう一度開きました。
『お元気ですか?私達は、皆元気です。』
笑顔の写真の横には、この一文だけ。
謝罪はない。
そのことを確認して、ハガキを散り散りに破りました。
ライターで火をつけました。
茶色く焼けてゆく写真の端を見ながら、
「絶対に許さない。」
そう鹿子は思いました。
続きはまた明日。
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