裏切りの影踏み8
- 2019/12/16
- 22:22
学ぶことを許されなかった鹿美は、
子供達に良質の教育を受けさせたい、
という気持ちを人一倍強く持っていました。
習字。
そろばん。
ピアノ。
エレクトーン。
水泳。
ピアノとエレクトーンは、
お金を一生懸命貯めて買いました。
夕方聴こえてくる、子供たちが奏でる下手っぴな音楽は、
鹿美に満足感を与えてくれるものでした。。
「ばぁちゃん。ばぁちゃんに会いたいけど、、、今は子供たちにお金がかかるから、もう少し待ってて。」
祖母への思慕は、子供たちへの愛情へと変化させてやり過ごしました。
「いつか、あのすすきの野を子供と行く。絶対に。」
鹿子、7才。
鹿男の母死去。
7男2女を生んだ祖母。
各地から、親戚が集まってきました。
家はすし詰め。
鹿美は、朝から晩まで台所に立ち続けました。
粗野な鹿男の兄弟たち。
鹿美に酒や肴を遠慮なく注文しました。
酔った親戚たちに絡まれるのが嫌いな鹿子は、
部屋の隅で本を読み続けました。
平静を保とうとしても、興奮の渦に飲み込まれた鹿子は、
緊張と疲れで、倒れてしまいました。
脳貧血でした。
「鹿子は本当にダメねぇ。」
鹿美はいとおしそうに呟きました。
たくさんの親戚。
全員の名前を鹿子は覚えられませんでした。
そして、この中に悪魔がいることをまだ知りませんでした。
続きはまた明日。
おやすみなさい。
(*・ω・)b
まさこさん
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という気持ちを人一倍強く持っていました。
習字。
そろばん。
ピアノ。
エレクトーン。
水泳。
ピアノとエレクトーンは、
お金を一生懸命貯めて買いました。
夕方聴こえてくる、子供たちが奏でる下手っぴな音楽は、
鹿美に満足感を与えてくれるものでした。。
「ばぁちゃん。ばぁちゃんに会いたいけど、、、今は子供たちにお金がかかるから、もう少し待ってて。」
祖母への思慕は、子供たちへの愛情へと変化させてやり過ごしました。
「いつか、あのすすきの野を子供と行く。絶対に。」
鹿子、7才。
鹿男の母死去。
7男2女を生んだ祖母。
各地から、親戚が集まってきました。
家はすし詰め。
鹿美は、朝から晩まで台所に立ち続けました。
粗野な鹿男の兄弟たち。
鹿美に酒や肴を遠慮なく注文しました。
酔った親戚たちに絡まれるのが嫌いな鹿子は、
部屋の隅で本を読み続けました。
平静を保とうとしても、興奮の渦に飲み込まれた鹿子は、
緊張と疲れで、倒れてしまいました。
脳貧血でした。
「鹿子は本当にダメねぇ。」
鹿美はいとおしそうに呟きました。
たくさんの親戚。
全員の名前を鹿子は覚えられませんでした。
そして、この中に悪魔がいることをまだ知りませんでした。
続きはまた明日。
おやすみなさい。
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