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運命の輪

職場でユミちゃんから、相談事。

「鹿子さん、お母さんが子宮がんかもしれない。どうしよう。」
「どうしたの?」

「急に大量出血して、、、月曜日に精密検査受けてきた。」
「結果は?」

「来週分かる。」
「そう、、、何もなければいいけど、、、」

「お母さん、ネットで調べたらしくて、すごく落ち込んでて。」
「ちゃんと分かるまでは不安よね、、、」

「まだ親孝行何もしてない、、、」
「大丈夫よ。もし、がんでもね、今は簡単には死なせてもらえないから!」

「本当に?」
「本当よ。薬も良くなってるし、一個二個の転移ならすぐには死ねないから。」
「でも、、、」

ユミちゃんの表情から、私の母が死んだ時のことを考えているのが分かりました。

「うちの母親はね、すい臓だったから、、、がんの王様。手術できなかったし、転移もひどくてね。」
「うん。」

「今はたくさん考えるだろうけど、結果が出るまでは何もできないからね。」
「不安で、、、」

「分かるよ。でも、ユミちゃんが元気で健康じゃないと支えられないからね!」
「そうよね。私が倒れたら、、、」

「ね、お母さん頼りにしてるだろうからね。」
「分かった。聞いてくれてありがとう。」

朝、この話を聞いて、今日は1日、告知された頃のことを考えてしまいました。

冷たくなってゆく指先。
爪を見つめて「どうしよう、どうしよう。」と不安に押しつぶされたあの日々。

そして、母さんは死んでしまった。

悲しい。
やっぱり、今でも締め付けられるような悲しみの塊が、胸に。
とても悲しい。

もう一度、あの告知からやり直せたら。

そうしたら、あんなに簡単に死なせたりしないのに。
響き渡る苦しみの叫びなど、許しはしないのに。

母さん、ごめんね。

まだまだ時間が必要です。

おやすみなさい。

(*・ω・)b
まさこさん

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