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鮮やかに

仕事へ。

峠を越えながら考えたのは『お迎え』についてでした。

死ぬ前に現れる『迎え人』。
お迎え現象。

父の時。
「あそこに兄貴がいるんだよ。」
「そう、、、」
母は寂しそうに頷きました。

「鹿子、お迎えが来たのよ。もう長くない。」
「うそ、、、」

父の顔は穏やかにほころび、安らかでした。

そして、そのお迎えから1週間ほどで父は亡くなりました。

母の時。
私は1人、母の側にいました。

「鹿子、今日ね、ケン坊が来たのよ。」
「そう、、、会ったんだね、、、」

ケン坊は、若くして亡くなった母の弟です。

私は席を外し、廊下へ出ました。

冷たい指先を見つめながら「来てしまった。」と思いました。

「どうして。早すぎるよ。神様、まだ連れて行かないで。お願いだから。」

父も母も麻薬を多量に使っていましたから、
それによるせん妄だと思いますが、
『お迎え』については、このような記事があります。

死を予知する
妄想か本物か
東大病院救急部長が語る「死後の世界」

私が死ぬときは、、、
父と母が手を繋いで迎えに来てほしいな。

「ちょっと!手を繋ぐなんてどうしたの?」
「鹿子を迎えるためだよ。」
「そう。じゃ、一緒に行く。」

そんな風に、穏やかに。

父も母も、目の前の故人を幻覚であるとは思っていませんでした。

私の姿や話すことは、きちんと理解することができる状態でした。

もし、父と母と再会できるとすれば、私が死ぬその時でしょう。

もう2度と実在する父と母に会うことはできないけれど、
臨終の際で二人に会えるのならば、死を優しく受け入れられると思うのです。

幻でも、幻覚でもなく、父と母をそこに感じられるならば、
死は怖くないはずです。

『迎え人』を見た二人の穏やかな顔を思い起こしながら、
茶色へと変化しつつある山並みを見つめました。

まだまだ頑張らなければ。
死ぬのは、ずっとずっと先のことだから。

皆さん、愛する人にいつか会えるかもしれません。
それまでハフタリブです。

おやすみなさい。

(*・ω・)b
このこさん、まさこさん

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