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両手両足

仕事でした。
意地悪子も鬼も休みで平和。
アイリーンも休み。
動きなし。
3人とも休みだと「あの事件は幻だったのかしらん?」
と思ってしまいます、、、

暗くなってゆく峠を急いで帰宅。
車から降りる時、ほんの少しだけ空に明るさが残っていました。
玄関から砂壁部屋へ。
荷物を下ろして「モモ!帰ったよ。散歩ね!」
母の茶色いダウンを着て、モモに首輪とリードを付けました。

再び外へ。
この3分に満たない間に空の明るさは消え、暗闇へと変わっていました。

「1日終わったよ。今日は肉の日!明日は命日。命日よ。モモ分かる?」

草をフンフンと嗅ぐモモには何も届きません。

「あぁーぁ1年だって。1年前の明日死んだんだよ。」

今日の帰る間際まで、明日休みを取ろうか取るまいか悩んで悩んで止めました。

本当は、休みを取って朝から山にこもり、母の好きだった曲を聴きながらセブンの玉子サンドを食べて、母の日記を繰って、草を刈って、水路を直して。
そんな1日を過ごしたい、と思っていたのですが、仕事を優先しました。

取れないことはないのですが、何人かに迷惑をかけるので止めました。
来月、そんな贅沢な日を過ごせたらいいな。

散歩を終えて、モモは砂壁部屋に閉じ込めてシャワー。
閉じ込めておかないと背後から襲われるので^^;

長い髪を洗いながら「1年前の今日は生きていた。」
限界まで痩せて、それなのにパンパンに浮腫んだ足が思い起こされて、
「母さん、頑張ったね。最後の最後まで頑張った。」
前に垂れた髪に顔を埋めて泣きました。

風呂上がり、ふと手を見ると右手の第一間接あたりが黒ずんでいました。
目を凝らすと皮膚のきめに添って無数の細かい黒い線。
山作業のせいでしょう。

ゴム手袋を使っていますが、どうしても泥が入ってきます。
数日もすれば取れるでしょう。

母の手を思い浮かべました。
厚みのある手のひら、指は太くて短い。
幼い頃から家事と労働を続けた手には、いくら強く洗っても落ちない黒ずみが深く無数に刻まれていました。

「手が汚くって出すのイヤ。」
いつもそう言って人前に手を出すのを嫌がりました。

私の手は母とは全く違います。
細く薄く、大きい。
この手の形は父譲りです。

でも、今目の前にある黒ずんだ指は母のものによく似ている気がして、少し嬉しくなりました。

明日も頑張ります。
おやすみなさい。

(*・ω・)b
H.Aさん

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