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玉響

地元で1年に1度の祭りが行われました。
20時45分に、ドーンドーンと花火が打ち上がりました。

町おこしで始まったこの夏祭り。
1年目から欠かさず行っていました。
友人と。
彼氏と。
姪と甥の手を引いて。
仕事で駆り出される年も。
出店の店番をしたこともありました。

まばらだった人の数も、ここ数年、住む人よりもたくさん集まるように。

人の多さに辟易して、最近は行かなくなってしまいました。
最後の花火だけ、2階の窓から見ます。
それで満足できるのは、年を取ったのかもしれません。

今日が祭りであることを花火の音が、思い出させてくれました。

「今日だったのか。」

2階へ上がり、網戸を開け、床に座り膝を抱えて、
山の向こうの花火を見上げました。

去年は、母と二人で見た、この窓からの花火。
私の部屋は2階の東側。
母が上がって来て、西側の部屋へ入ったのが分かりました。
私が西側へ移動して、母は立ったまま、私は母の斜め後ろの椅子に座りました。

母の肩越しにキレイな花火が上がっていました。
終わらないで。
この時間がいつまでも続けばいい、と思いました。

「最後だからよく見ておこう。」
「来年も見られるよ。」
「ううん。最後だと思っておかないと。」
終わりを告げる、大きな1つが消え終わるまで、母は目を逸らしませんでした。

来年も見られると、本当に思っていたのに。

母さん。
1人で見る花火は寂しいよ。

旦那さんと子供の手を引いて、金魚すくいでもできれば、気も紛れるだろうに。

花火はたった15分で終わりました。
小さな町の予算では、数百発が精一杯です。

15分間、母のことだけを考えました。
これがささやかな、私と母のお盆です。

何もできなくてごめん。
でも、仕事しなくちゃ、だからね。
モモにご飯食べさせないと。
草刈りも、ね。
忙しいよ。

階段を下りたら、モモが私を探していました。
「ごめんね、モモちゃん。2階は暑いからね。」

一緒に砂壁部屋に入ったら、モモが安心して大きな溜め息をつきました。

今は、この小さな日常を大切にしなければ。
明日も頑張って働きます。

おやすみなさい

(*・ω・)b
mori hiro、つかさん、川西姫さん、きらきら星さん、ゆきんこさん、まさこさん、H.Aさん

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プロフィール

鹿子

Author:鹿子
母の闘病を綴ります。すい臓がんステージ4b。糖尿病併発。ジェムザール単剤での治療選択。

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