遺産で暮らす

、、、なんてことはなく、私は私の収入で生活していますが、
ケチャップとか塩、だしの素、ゴマ油、料理酒などなど母の残した調味料をいまだに使っています。
私一人なので、減らないんですよね。
半年経とうというのに、まだ無くならない物ばかりで「遺産で暮らしているなぁ。」なんて思ってしまいます。

母は贅沢をしない人でした。
酒は飲みませんし、外食は私とたまに安いところへ行くくらい。
お洒落にもあまり興味がありませんでした。
１年に数回旅行に行きましたが、近場のバス旅行が主で贅沢とは程遠いものでした。

料理が上手だったから、私や孫が喜ぶ顔が見たいっていつも食べきれないほどたくさん作りました。
だから、調味料をたくさんストックしたのでしょう。

母さんの最後の手料理は何だったかな、、、

10月の頭に退院して数日後「作らなくていいから。」って言って仕事に行ったのに、帰ったら食卓に豚肉が焼いてあって。
「いいのに、、、」って言ったら、
力なく笑って「これしかできなかった。」って。

「申し訳ないな。しんどそうだな。母さん食べてないな。」
とかそんなことばかり考えて料理は全く味わえませんでした。
それが最後になるなんて思いもしなくて。

辛い体をおして私のために作ってくれたんだから、思いっきり楽しんで美味しい美味しいって食べれば良かったな。
ごめん。

今はいつもならタケノコを毎日食べる季節です。
それはもううんざりするほど食べるのです。
うちの山でも採れるしみんながくれるので(押し付け合うので笑)
食べても食べてもなくならなくて、
「どうしようもないね、、、」って二人で言いながら捨てたこともあります。

初物は二人で「ありがたいねぇ。」って言いながら食べて「美味しいね。」って笑って。

「どうしてこんなに美味しいの？」って聞いたら、
「タケノコはね、あく抜きや味付けよりも大切なのは採ってすぐに料理することなのよ。」

母さん。
朝、山に掘りに行ってすぐに料理するなんて、私、出来ないよ。
出来ない。

食べたいなぁ。
食べたいよ、母さんが作ったタケノコの煮物。
シャキシャキしてね、出来立てをつまみ食い。
ハフハフ言ってテレビ見ながら食べて。
私、贅沢なことしてたんだね。

散歩道、萌える山を見ながらそんなことを思いました。

おやすみなさい

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(^o^)v
ゆきんこさん　最高の言葉ですね！憧れます(^^)長く続けた夫婦からはなかなか聞けるものではありません。素晴らしいご両親だと思います。
まさこさん　縁とは不思議なものですよねぇ。うちの親もまさこさんのご両親も結ばれるして結ばれたのでしょう。
H.Aさん　ブラックですね(笑)今日はお天気が良かったので最高だったのでは。ゆっくりお過ごし下さいね。体にも十分留意して。