fc2ブログ

記事一覧

父の葬式2

「え!どうしたの?」
「帰って来た。家で寝る。」
「なんで、、、それはまずいよ。」
「だって、みんなお酒飲んで宴会だもん。付き合いきれない。」
「明日、文句言われるよ。戻った方がいいって。」
「いいの。どうせ言われるんだから。
普通は、家族は忙しくて行き届かないから、面倒なことは親戚とかがやってくれるもんでしょ?
それなのに、酒が足りない、つまみが欲しい、とか全部言ってくる。
目の前にスーパーあるんだから自分で行けばいいのに。召し使いじゃないのよ。
自分の兄弟でしょう。なんでこっちが全部やらないといけないのよ。もう疲れた。」
「・・・」

次の日、式場に行くと、大ブーイングです。
「通夜の夜に家族が1人もいないなんてことがあるか!」
「こんなとこで眠れたもんじゃない。」
「朝から外がうるさいし、こんなとこでやるなんて。」

昨夜、全てを引き受けてくれた従兄弟から、一晩中文句を言われた、と聞かされました。
「なんで、家に泊まらせてくれないんだって。」
「あの人数、無理だよ。」
「ホテルぐらい用意しろって。」
「この忙しさなのに、、、自分で用意すればいいのに。」
「軽く扱われたって。」
「葬式だよ?死ぬのいつか分からないのに。完璧になんてできないよ。」

9人兄弟。父を除いて8人が嫁と子供を引き連れて来ています。
おおざっぱに計算すると8×4=32人
近隣の兄弟は自宅に帰っているので、約15人くらい。
我が家にそんな数の布団ありません。
夏でした。全部屋に冷房ありません。

葬式を無事終え、式場から火葬場まで移動します。
距離はとても近いのですが、ここに住んでいない人間にとっては分かりにくい場所にあります。
葬儀社からもらった地図を全員に配り、私が先導しました。

着きました。
「鹿子、ここに立派な式場があるじゃないか。どうしてここでやらなかったんだ?」
「ここは泊まれないから。」
「どうせあそこも寝れなかったんだから、ここの方が良かった。」
「この人数、ここでは無理だから。」
「葬式やったところ、高いんだろう?この辺で一番高いって聞いたぞ。」
「母さんが互助会に入って積み立ててきたところだから、実際はそうでもないよ。」
「無駄なところに金使って、、、金の使うところが間違ってる。」
「・・・」

続きます。

おやすみなさい

押してもらえると更新の励みになります。
にほんブログ村 家族ブログ 死別へ
にほんブログ村
にほんブログ村 家族ブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト