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後悔の理由4

父の死への道のりは、今思えば緩やかなものでした。

肝臓がんだと宣告された時には、もう手の施しようもなく進行転移していました。
治療は何もしませんでした。できる治療がありませんでした。

余命半年と言われて、本当に半年で亡くなりました。

告げられた余命より長く生きる話をよく聞きます。
「医者は厳しめに言うものなんだから、もう少し持つよ。」と家族と話していましたが、それは叶いませんでした。

7年前、私は30代でしたが、がんは父が浴びるほど飲んだお酒が原因ですから、辛くても自分を無駄に責めたりはしませんでした。
泣いて止めても父は一升瓶をあおりました。
だから、最後には仕方ない、と思うことができました。

父が亡くなっても母がいました。
話す相手、愚痴る相手、悲しみを共有できる相手、それが母でした。

今は1人。
父の時よりも数段大きい衝撃と後悔の気持ちの持って行き場がありません。

姉に手術のことを話せば、手術に同意した姉を責めることになってしまうから、言いたくないのです。
そして、今は3番目の子供の受験真っ只中。邪魔をしたくありません。

兄は1歳を過ぎたばかりの孫に夢中。
そもそも、がん発覚する前の数年は母と会っていないのです。
自分の母親がこの世からいなくなっても、何の不都合もなく生きてゆけるでしょう。

旦那も子供もいません。私の話を聞いてくれる人はいません。
だから、こうして毎日書いているんだと思います。
辛い、苦しい、と。
ただ誰かに聞いてほしいだけなんでしょう、私は。

ブログはいいですね。
私が長い話を書いても嫌な顔はされませんし、泣いていても見えません。
嫌だと思えば読まないでしょうし。

もっともっと時間があれば、死別ブログを読み尽くして、小説を読んで、映画を観て、音楽に浸りたい。
でも、今は書くだけでタイムアップです。
吐き出すだけしか今はできません。

読んでくれてありがとう。
また、明日。

おやすみなさい

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