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勝負

6時に起きて洗濯、準備。
10時に姉が娘と到着。玉子焼きと煮しめ、黒豆を持って来てくれました。ありがとう。

「兄が来るまでに書類に判押しとく。私が先に押しとく方がいいから。」
「ありがとう。スムーズに押してくれたらいいんだけど。押してくれたら10万渡そうと思うんだけど、どう思う?」
「渡さなくていいよ。もう兄はもらってるんだから。」
「じゃ、五万?もめて家庭裁判所に行くこと考えたら、安いかなって。」
「必要ないって。渡したらもっと出せってなるよ。」
「そっか。でも、素直に押してくれるなら、、、」
「鹿子の好きにしたらいいけど、私は反対。」
「じゃ、その時に決める。」

兄は家を建てる時に父と母から数百万円の援助を受けています。
姉と私はもらっていません。

「あと、兄がカニ食べたいって言うから用意したの。」
「は?カニ?高いのに、、、」
「ほか弁のオードブル買うって姪に言ったら、カニにしてくれって言ってるって。」
「兄貴でしょう。妹にたかって、、、自分が持ってくる立場なのに。」
「判押してもらわないといけないから、、、」

10時30分に兄家族5人が到着。
兄にカニを見せ、ビールを50本渡しました。
更に、冷蔵庫を全て開けて何かないか、と探します。
「このビールは?」
「それはおいておいて。人が来た時のために少しは置いておきたいから。」
「今から一本飲ませて。」
「いいよ。でも、飲むならその前に、大事な話させて。」

母の通帳と書類、レシートの山を見せました。

「これだけ残ってる。このお金は家を直すためと、いつか潰す時のために手をつけずに残しておくから。あと、一周忌もこのお金から出す。口座凍結されてるから、引き落とされない分は私が全部払ってる。病院代も払った。高額療養費とか返ってきてるお金もあるから、私が全部代表で受け取ってる。凍結解除するためにこの書類に署名と判が欲しい。」
「いいよ。でも、ちょっと見せて。」

通帳をじっくり見ます。緊張しました。別に何もないのですが、気が変わるんじゃないかって。

署名、判が押された時は胸を撫で下ろしました。
終わった、、、あれだけ、家の名義変更ではごねたのに、今回はあっさり。
実は仲のいい従兄が、母がまだ存命中に相当諭した、と聞いています。

「お前はお金もらってるだろう?俺はそう聞いている。今だって鹿子が全部やっているんだ。お前も兄貴ならこれ以上負担をかけるな。生前贈与は相続から除かれるんだぞ。もめたら、今、鹿子が払ってるお金も等分で分けることになる。家も現金も鹿子に渡るように判を押せ。それがお前の為でもある。」

生前贈与が周りに知られている、というのが兄が素直に判を押した理由だと思います。
生前贈与の書類も、遺言書もあるので、兄にお金がいくことはないのは分かっているのですが、もめるのは何としても避けたかったので、本当に安心しました。
どうしようもない兄なのですが、やはり、もめて縁切りになってしまうのは姪や甥が悲しみます。母も遺したお金でもめるのは本望ではないでしょう。
カニですむなら安いものです。
でも、姉は納得できなかったようで、、、

「カニ、高いんだからね!」
「正月じゃないか。鍋なら鹿子も楽だろう?」
「それなら、鶏肉でもいい。自分がカニ食べたかっただけでしょう。」
「ほか弁のオードブルなんかにお金使うくらいならカニの方がみんな喜ぶだろう。」
「子供たちはカニじゃなくてもいいよ。集まるのが楽しいんだから。」

目配せして、もう止めるよう姉に合図しました。
「さ!カニ食べたい人は墓参り行って来てよ。行かない人はナシだから!」
父が亡くなって以来、兄は初めて墓参りへ行きました。

「もう、ヒヤヒヤしたよ。もめるんじゃないかって。」
「だって一言くらい言わないと気がすまない。」
「そりゃ分かるよ。母さん死んでから正月来てさ。毎年、毎年、兄が来ないって母さん嘆いてたから。」
「本当よ。寂しいっていつも言ってた。」
「私だって生きてる時に来て欲しかったって言いたかったよ。でも、もう今さら何を言っても、、、ね。」

子供達にお年玉を配ったら「俺にもくれ。」
冷蔵庫の中の瓶入りの新しいマヨネーズを見て「これ何?くれよ。」
浴室の買ったばかりの掃除道具をカバンに入れている、、、

10万も5万も渡しませんでした。
私は、時にできない我慢をして働いてお金を稼いでいます。それと同じで、母のお金は、父と母の文字通り血と汗の結晶です。
お金は大切なものだから、私が大切においておきます。
もしも、兄が本当に困ったら、その時に使おうと思います。今渡してもあぶく銭として消えてしまうでしょう。
母が、兄には1円もやりたくない、と何度も言っていました。
その言葉が心に残っていたのが渡さなかった最後の決め手です。

「次に来る時までに母さんが集めてたテレホンカード、探しておけよ。」
という言葉を残して帰っていきました。

兄は生活が苦しいのです。知っています。それなのに酒やタバコ、パチンコにお金を費やすことは止めません。何にも代えがたい家族がいるのだから、頑張って欲しい、そうあるべきだ、と思います。
父さんと母さんの子供なんだから、頑張れるはずなんだけど。

今日は、みんな集まったから母さん喜んでいたと思います。いい日でした。

おやすみなさい

(^o^)v

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