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コーヒーの香りとトマトの酸味

9時30分に病院へ。
「どこ行ってたの。ずっと呼んでいたのよ。」
「家から今来たのよ。今、朝だから。」
「え?朝なの?」
夜との境が曖昧になっているようです。

むくんでパンパンになった足をマッサージすると気持ちいい、と何度も言います。
肌が乾燥してかきむしります。薬を塗ると落ち着きます。
吐き気がずっとあります。

病院内でイベントがあって、10時に一階へ。
人がたくさんいました。
引き立てのコーヒー150円を買って病室へ。
「コーヒー買ってきた。」
「うわーいい香り!」
「飲んでみる?」
「飲みたい。」
スプーンにすくって口に入れると、目を見張って「美味しい!」と。
「そうだよねぇ。しばらくコーヒー飲んでなかったね。いつも飲んでたのにね。」
「そうそう、飲んでなかった。この苦味がいい。」
「吐き気大丈夫?」
「吐いてもいい。飲みたい。」
本当に美味しそうにスプーン半分を10回くらいは飲んだと思います。

ベッドの側に座ると、しっかりした口調で主治医について話し始めました。
「いつもいつも来てくれるの。申し訳なくて仕方ないの。」
「そんなことないよ。受け持ちの患者は全員回るんだから。」
「でも、こんなクソババァよ。」
「みんなクソババァにクソジジィだから(笑)」
「私、分かるの。私に申し訳ないって思ってるのが。自分の見立てが悪かったって思ってるのが伝わるの。」
「そんなの考え過ぎでしょ。」
「違うの。分かるの。でも、言えないから苦しんでるのが分かるの。」
「そうなんだ、、、」

手術に消極的だった母を励まし、大丈夫!と言って決心させた主治医。
「手術してガクっと悪くなりませんか?」
と言った母に、見た感じ大丈夫だと思う人は大丈夫ですよ、と言った主治医。
残念ながら、手術して悪くなってしまった母。
私は、母が悪くなってから、毎日毎日その事を考えて自分を責めています。
主治医が何を言ってもどうして、手術に反対しなかったんだろう。
ステントにすれば良かった。私がもっと強く自分の考えを推すべきだった。
でも、このことは母には言えません。ウソもたくさんついて、少しでもたべれるのは手術のおかげだよ、胆汁の心配もしなくていいし、手術して良かったんだよ、と言っています。
あんな苦しい思いをして食べるために手術したのに、結局一度もまともに食べられていないのです。
母の思いを想像すると堪らなくなります。
けれども母は一度も手術しなければ良かった、とは言いませんし、主治医を責める言葉も言いません。
仕方ない、と諦めているのが分かります。
「本当に申し訳ないの。忙しいのに先生、こんなクソババァ見たって仕方ないのに。どんどん悪くなるし、申し訳ないってそればかり思うの。」
いいこと言ってるのに、クソババァって言葉が非常に母らしくて笑えます。

母の下着とスリッパを買って、家事を少ししてまた病院へ。
昨日言っていたトマトジュースを作りました。
氷と少しの水、塩を入れてジューサーで。
また目を見張って「美味しい!」と。ストローを自分で持ってごくごくと飲んでいました。
「吐くだろうけど美味しいからやめられない。」と言っていました。

昼ご飯は手をつけず。
レスキューは2回。
雨がひどいのと、イベントに子供がたくさん来ていて、菌の感染が怖いので外出は止めました。

夕方、暗くなって「帰るよ。」と声をかけたら、「もう帰るの?」と。
「うん、ほら外見て!真っ暗だよ。ワンコが待ってるからね。」と明るく言いました。
「そっか。早く帰らないとね。ワンコがさみしいってね。」
「また、明日。ゆっくり寝て。」
少しだけ足をマッサージして、浅い眠りについたのを見届けて病室を出ました。

昼に何食べたかなぁと思い出そうとしても何も浮かばないので、夕飯は絶対に食べないとヤバいと思ってスーパーへ。ベーコンとイカフライの惣菜を買って家で食べました。
ご飯1膳がとても苦しかったのですが、絶対に食べる、と決めておかずも全て完食しました。

明日は見舞い客が4組来ます。
母が疲れないように、時間と体調を見ながらさばくつもりです。

おやすみなさい

(^o^)v

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