千代と桃と海老フライ

その日からたくさん検索しました。再発したメラノーマの怖さを知りました。そして、アメリカでの治療の方が薬の選択肢が多いことが分かって、１２月の入籍は諦めました。彼にどれだけの時間が残っているのかは分からないけれど、後悔のないように治療を受けてほしい。私がアメリカへ行って結婚することも考えましたが、「治療が終わったら日本へ行くから待っていて欲しい」掌に幸せを掴もうとした途端にスルっと逃げてしまった。彼...

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検診日。彼からいつもの時間に電話がない。メールもない。次の日も。その翌日。楽天家の彼が電話の向こうで泣いていた。「ごめん。ガンが肝臓に転移していた。とても深い。ごめん。」冗談でしょ？と言いたいけど、彼が泣いている。信じるしかないみたい。私も一緒に泣いた。...

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１２月に彼は日本に移住する。彼は昔、メラノーマを発病している。今も一年に一回検診を受けている。「日本に来る前に検診受けてきて。で、お医者さんにカルテをもらってきて。カルテがあったら日本での検診が楽だろうから。」「OK！簡単なことだよ」彼は、とても楽天家です。きっと２０年前のこの病気が大きく影響しているのだと思います。白人に多く発症し、再発も多く、生存率は低い。それでも２０年間元気に働けている。小さな...

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彼は、２０年前にメラノーマを発病しています。付き合う前に聞きました。仕事を休んだ彼に、理由をたずねると、「横浜の病院に行った。ちょっと気になることがあって。僕は昔メラノーマをやっているんだ」メラノーマ。ものすごく怖い皮膚ガン。というだけは知っていたので、「え！？メラノーマ？大丈夫なの」と聞くと「大丈夫。もう２０年経つから。」付き合うようになって、彼の体を見ると手術の痕がありました。...

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いつからか、結婚式は神前で挙げたい、というのが私の夢でした。彼に、画像を送って、「こんな結婚式を挙げたい」と伝えると、「いいね！ワクワクするね」と返信。年内に挙げられる神社を検索。ネットと電話で問い合わせ。早く予約しないと年内は厳しそう。白無垢か、色打掛か、今流行の黒振袖にしようか。早く彼の来日の日が決まればいいのに。一緒に色々考えたい。電話ではなかなか話が進みません。もう、仮予約だけでもしてしま...

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８月下旬、職場の後輩、Yちゃんから、「彼氏が末期ガンで、、、」と告白されました。何も言ってあげることができませんでした。「できるだけ側にいてあげてね」慕ってくれているYちゃんには、結婚のことを一番に言いたかったけれど、言えなくなってしまいました。彼女の気持ちを想像するだけで私の心も沈んでしまう。彼女に同情しながらも、どこかで「私の彼は元気で良かった」と思ったのも事実です。人間とは、残酷で自分勝手な生...

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９月か１０月に親に挨拶。　彼はいったんアメリカに帰国。１２月に入籍。新居を決めなければならないし、簡単でいいから結婚式も挙げたい。１２月に有給を取るために、直属の上司には報告をしました。...

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１２月１２日に入籍するためには、色々と決めなければならないことがあります。私の母への挨拶です。私の母は、私が３年半も付き合っている人がいることを知りません。遠距離ですし、年齢が離れているし、アメリカ人だし。母に反対されるのが面倒だったのです。父は五年前に亡くなっています。９月が１０月に、彼が我が家へ挨拶に来ることを二人で決めました。彼が飛行機のチケットを取ったら、母に告白するつもりでいました。...

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彼とは2012年3月に職場で出会いました。その後、付き合い始めましたが、遠距離恋愛に。彼はアメリカ在住です。お互い年なので、常に将来のことは話し合ってきました。2015年8月、今年中に入籍しよう、ということになりました。来年3月の彼の誕生日を迎える前に。12月だと、私が休みを取りやすいので。入籍の日は、12月12日に決めました。...

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